ニトロ グリセリン 舌 下 錠。 けやき坂クリニック

内科・循環器科 あおやまクリニック:ニトロ製剤の正しい使い方

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薬剤師目線:ニトログリセリン(ニトロ)の誤解 処方する医師も調剤する薬剤師も、大半は ニトロは冠動脈狭窄を開く と思っています。 実はこれ 誤解なんです。 ニトロの主なターゲットは静脈です。 爆発物は危険ですが、使い方によっては薬にもなるんですね。 ニトロの歴史は古く、19 世紀末には狭心症の治療に使われていました。 やがて、一硝酸イソソルビドや二硝酸イソソルビドなども開発されました。 これらをまとめて硝酸薬といいます。 日本では1953年にニトログリセリン舌下錠が発売開始。 空気に触れると徐々に効かなくなるという欠点がありました。 そこで 88 年から、口腔内で溶けやすく、失活しにくい現在使用されているニトロペン舌下錠 0. 3mg が使われるようになりました。 意外な服用方法~なぜなめるのか~ ニトログリセリン(ニトロ)は飲むと正確な効果が発揮されません。 また、飲むことで即効性も失われます。 だから、ニトログリセリンは 飲んだらいけない のです。 ちなみにニトログリセリン以外の硝酸薬では、この問題はありません。 なぜニトロで血管が開くのか 硝酸薬は血管拡張のスター的存在である、 一酸化窒素・エヌオー(NO) を産生します。 なかでも大事なのは、 サイクリックGMP合成を亢進させること。 どんな病気、どんな時に使用するか 硝酸薬は冠動脈疾患だけでなく、• 心不全• 高血圧 の急性治療にも使います。 特に静注薬はかなり安いので、よく使用されています。 血管内ボリュームを静脈スペースに移動しやすくするのが硝酸薬の仕事です。 利尿薬ではダメか 血管内ボリュームを静脈スペースに移動するのであれば、 利尿薬で水をくみ出せばいいんのでは? と思った方。 ごもっともです。 しかし、利尿薬は大事なときには効きにくい。 また、時間がかかることや、電解質の変動もマイナス面として働きます。 水分過剰のときに、問題をストレートに解決してくれるところは長所。 患者さんごとの使い分けが重要です。 なぜ動脈への効果は少ないのか 静脈への作用は説明しましたが、では動脈へは作用しないのか。 動脈は酸素が豊富です。 NOは酸素が豊富にある環境では、NO2やHb-NO ニトロソヘモグロビン に形を変えてしまいます。 なぜ静注を使うのか 即効性のある経口の硝酸薬は、実は血圧の急落の副作用のため心筋梗塞で使いにくい現状がありました。 静注硝酸薬が登場すると、• 細かい調節が可能• 心筋保護という概念に最適 ということで、心筋梗塞にも硝酸薬は使われるようになりました。 今は心筋梗塞でもステントをすぐに入れるので、静注硝酸薬の活躍のチャンスは減少しています。 硝酸薬の時代は終わったのか 虚血やニトロという言葉はすでに 昔の名前 になりつつあります。 心不全にはまだ登場の余地は残っています。 日本ではヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド hANP の使用が多いですが、海外ではまだ硝酸薬がメイン。 高血圧の緊急症でも使えます。 お値段以上の働きをするニトロ。 経口薬の今後、未来があるか 少し古いデータですが、海外では心筋梗塞後の5分の1に硝酸薬が投与されていました GRACE 試験、2010年。 しかし、心筋梗塞後に経口硝酸薬を続けても死亡率は下がりません。 心筋梗塞の再発は、硝酸薬ありで16%、なしだと39%。 逆に不安定狭心症は硝酸薬が使われている方に多かったのです。 結果としては、冠動脈のイベントは総数としては減らない。 しかし硝酸薬は 心筋梗塞の手前の不安定狭心症で踏ん張らせてくれるのではないか という解釈もあります。 あまり登場する機会の減ってきた硝酸薬。 今後の価値についての議論は、まだまだ続きそうです。 まとめ 硝酸薬である、ニトロについて記載しました。 ニトロの作用の仕方(作用機序)については、医療者も意外と誤解していることも少なくありません。 硝酸薬には、舌下錠としてのニトロ以外にも貼付剤などもあり、利便性は高い薬剤です。 患者さんに合った、適材適所で薬を適正使用していきたいですね。 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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ニトログリセリン(舌下):ニトロペン

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要旨:ニトロペンは舌の下で溶かして効果を発揮します(舌下投与)。 血圧低下でめまいやふらつきなどが出ても大丈夫な場所と姿勢で使ってください。 狭心症発作なら潮が引くように胸の症状がスーッと消えます。 もし2錠使っても効かなければ狭心症ではないか、よほど強い狭心症の発作です。 気分が悪いならすぐ大きな病院を受診して下さい。 発作が始まったら軽くても使って下さい。 我慢するより早めに使う方が効きが良いでしょう。 発作が繰り返せば、ある程度時間が経っていれば繰り返し使って下さい。 しかし一日に2度、3度と発作がある、一日に一回だけであっても頻繁に発作があるなら、心臓は非常に危険な状態ですから必ず病院を受診して下さい。 勃起不全治療薬バイアグラ等は絶対に使ってはいけません。 危険です。 将来の予備知識と考えて下さい。 現在治療中の人は必ず主治医に相談しその助言に従って下さい! 硝酸薬の種類 硝酸剤(しょうさんざい)には、ニトログリセリン錠、ニトロペン錠、ニトロール錠、ニトロールスプレー、ミオコールスプレー等があります。 どれも成分的にはほぼ同じです。 当院ではニトロペンとニトロールだけを使っています。 狭心症発作と心不全で使う ニトロペン錠に代表される硝酸薬は主に狭心症の発作の時に使われる薬ですが、全身の動脈・静脈ともに拡張しますので心臓の負担が軽くなりますから心不全の呼吸困難発作の時にも使われます。 いわゆる心臓喘息の時です。 舌下投与の使い方 ニトロペンは舌の下で溶かす方法(舌下投与)で効果を発揮する薬ですから、使う時は水で飲み込まずに薬をそのまま舌の下に入れて下さい。 その時舌が少しピリピリすることもありますが問題ありません。 しばらくして頭が痛くなったり、体がほてったり、軽い不快感が出ることがありますが心配ありません。 すぐに治まります。 特にこの薬を生れて初めて使う時に注意して下さい。 使うのが初めてなら、血圧低下でめまい、ふらつき、倒れたり、一瞬だけ意識を失ったりすることも想定して、もしそうなっても安全な場所と姿勢で使ってください。 一度目に何もなければ二度目からは、そのようなことはあまり起こりませんが、場合によって脱水などの条件が加われば起こる事もあります。 いつでも低血圧になるかも知れない気持ちでニトロは使うのがよいでしょう。 特に普段から血圧が高くない人は注意が必要です。 駅の階段で立ったままで舌下し、ふらついて階段から転げ落ちて怪我をした人がいたと聞いたことがあります。 効果判定 舌下すると薬はすぐに心臓に到着し効果が表れます。 狭心症の発作であれば胸の症状が潮が引くようにスーッと消えていきます。 患者さんは「あーっ、消えた。 この安堵感は狭心症発作を経験した人にしか分かりません。 もし狭心症発作でないなら、このようにきれいに効くことはありません。 ニトロが効かなければ、基本的にはそれは狭心症発作ではないと考えても良いくらいです。 このように薬の効き方で病気を判断する方法を診断的治療と言います。 狭心症は外来診療だけでは診断の確定が難しいので、この診断法はよく使われます。 それほどニトロは狭心症の特効薬なのです。 しかし狭心症でありながら、ニトロの効きが悪い例もありますから、これだけで診断を決めつけることはできません。 もしニトロを舌下しても症状が良くならなくて体調も不良なら、急いで近くの大きな病院を受診して下さい。 重大な心臓の病気の可能性があります。 早めに使う、発作の多発では この薬は発作があればその都度使って下さい。 ただし使用する間隔を数時間は空けて下さい。 詳しくはその時の主治医の指示に従って下さい。 朝に発作があり一錠使い、昼にも一錠、深夜にも発作で一錠づつと発作があればその都度使ってください。 しかし一日に2度、3度と発作がある、発作が一日に一回であっても頻発するようでは、たとえニトロが効いても病院を受診をして下さい。 心臓が非常に不安定な状態と予想されます。 必ずその時の主治医に相談しその指示に従って下さい。 慣れれば、発作が始まるといつもの心臓発作であるとすぐに分かるでしょう。 症状が強くなるまでニトロ使用を待たず、始まったらすぐに使って早く発作を消してしまうことです。 早く使う方が効きが良いです。 いつでも、 どこでも使えるように ニトロはどこで使用するか分かりませんので、いつでも使えるよう身に着けておくとよいでしょう。 お守り袋に入れて首から下げる人や財布に入れている人など、それぞれ工夫しています。 発作は深夜寝ている時、ゴルフプレイ中、散歩などで外を運動中、登山中、車を運転中などにも起こります。 そんな時でもニトロはすぐに使えるよう工夫しておいてください。 使用期限 ニトロペンの包装の銀紙に使用期限が印字されていますが、保管・保存状態によってはそこまで効果が持たない場合もあります。 半年ごとに全部を新しいニトロと入れ替えておけば確実です。 いざと言う時に効かなくなっていると困ります。 予防のため、事前の投与も ニトロを発作時だけでなく、発作が起こりそうだと予測される時には、その前に舌下しておくのも発作予防の賢い方法です。 たとえば車を運転すると発作が起こる可能性が高い場合は、運転を始める前に事前に一錠を舌下しておくことです。 運転中の発作を避けることができるでしょう。 ニトロール舌下でも可 当院では発作時のため*頓服としてニトロペンを処方していますが、毎日内服するのにニトロールを処方している方がいます。 このニトロールを発作時に舌下投与しても問題ありません。 もしニトロペンが手元になくなっていたらニトロールを舌下投与して下さい。 口の中に噴霧するスプレータイプのニトロもありますが当院では使っていません。 *注:頓服 勃起不全の薬は、絶対に使ってはいけない! 勃起不全治療薬のクエン酸シルデナフィル(バイアグラ)、塩酸バルデナフィル水和物(レビトラ)などは絶対に使用しないで下さい。 重大な相互作用があり大変に危険です。

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ニトロペン、ニトロダームTTS、ミオコールスプレー(ニトログリセリン)の作用機序

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ニトロ製剤の正しい使い方 薬のききめ ニトロペン錠、ニトロール錠、ニトロールスプレーおよびミオコールスプレーは、いずれも狭心症の発作を止める薬で、これらの薬を総称して硝酸薬といいます。 心臓の薬の代表ですが狭心症の発作時以外には役に立ちません。 狭心症は、心臓の筋肉(心筋)を養っている冠動脈に狭い部分(狭窄)が生じて心筋が必要とするだけの酸素が供給されない状態です。 硝酸薬は、冠状動脈を拡張させ、心筋への血液の流れを良くします。 同時に、全身の静脈を拡張させ、そこへ血液をためて心臓へかえってくる血液の量を減少させ、血液を押し出すポンプとしての心臓の動きを小さくして負担を軽くします。 さらに、全身の動脈も拡張させて血圧を下げて、心臓の負担を小さくします。 これによって心筋へ送られる酸素が増加し、また心筋で使われる酸素も少なくて済むため、狭心発作の原因である心筋の酸素不足を解消します。 重要な注意事項 勃起不全治療薬クエン酸シルデナフィル(バイアグラ)、塩酸バルデナフィル(レビトラ)は絶対に使用しないで下さい。 また、海外ではすでに類似薬で心臓への影響がより少ないとされる薬剤も出てきています。 日本国内で入手可能となる日も遠くはないと思います。 使用方法 舌の下でとかす薬(舌下錠) ニトロペン錠 狭心症の発作が起きたり、発作が始まりそうになったら、安静にして1錠だけ舌の下に入れて溶かして下さい。 口の中の粘膜から吸収されて効果を現す薬ですので、飲み込んでしまうと効きません。 また、口の中が乾いていて溶けにくいときには水を一口飲んでから溶かすと良いでしょう。 ニトロール錠 ニトロール錠もニトログリセリン錠と同じく、狭心発作の治療や予防に使います。 この薬は、飲み込んでも効果があります。 しかし飲み込んだときには、その効果は15分以上たたないと出てきません。 発作時にはニトログリセリン錠と同じように舌の下に入れて溶かして使います。 早く効かせたいときは、錠剤を口の中で噛み砕いて舌の下で溶かすと良いでしょう。 口の中に噴霧する薬 ニトロールスプレー・ミオコールスプレー 保護キャップをはずしてください。 初めて使用する場合は噴霧栓をニトロールスプレーは2〜3回、ミオコールスプレーは6〜7回、押して空噴きしてから使用して下さい。 空噴きをしないと十分な量の薬が出ません。 また初めて使用するのでないときでも、ニトロールスプレーは3日以上、ミオコールスプレーは1ヵ月以上間隔をあけて使用するときは、1回空噴きしてから使用してください。 十分な量の薬が出るよう容器を立てた状態で持って下さい。 寝て使用するときは、体を少し起こしてから使用して下さい。 寝たまま使用すると十分な量の薬が出ません。 30秒位唾液(つば)を飲み込まない方が効果がよくあらわれます。 使用後は再び保護キャップをして下さい。 使用上の注意 硝酸薬は血圧を少し下げる働きがあります。 普通は何ともありませんが、ときには血圧が下がり過ぎて、気分が悪くなり、めまいやふらつきがでることがあります。 血圧が下がり過ぎたときの用心に、硝酸薬を使うときは立ったままでなく、座った姿勢で使うと良いでしょう。 とくに、初めて硝酸薬を試すときには座って使って下さい。 血圧が下がり過ぎて気分が悪くなったときには、枕をしないで横になって、下肢を高くしておくと、20分ぐらいで楽になります。 道路上などで横になれないときには、しゃがんで前かがみになって、頭を低くしてみて下さい。 硝酸薬を取りに行く動作そのものが、狭心症をさらに悪くしますので、昼間は身につけておいたり、夜は枕元など届く範囲において、いつでも使えるようにしておきましょう 薬の効き始める時間と効果の続く時間 ニトロペン錠 舌下に含んで1分ほどで効き始めます。 効果は30分ほど続きます。 ニトロール錠 舌下に含んで2〜3分ほどで効き始めます。 ただし、かみ砕いて使うと1〜2分で効き始めます。 効果は60分ほど続きます。 ニトロールスプレー・ミオコールスプレー 噴霧して1分ほどで効き始めます。 効果は60分ほど続きます。 効果がなかった時 ニトロペン錠 1錠使用して3分ほどたっても良くならないときには、もう1錠追加してみて下さい。 さらに3分ほどしてもよくならないときはもう1錠、3錠目を試して下さい。 ニトロール錠 1錠使用して5分ほどたっても良くならないときには、もう1錠追加してみて下さい。 ニトロールスプレー、ミオコールスプレー 1回噴霧して3分ほどたっても良くならないときには、もう1回噴霧して下さい。 ただし3回以上は使用しないで下さい。 それでも胸痛などの症状が15分以上続くときには、とくに重い狭心症または心筋梗塞症になっている可能性があります。 直ちに主治医に連絡するか、近くの救急病院に運んでもらって下さい。 保管方法 ニトロール錠とニトロペン錠は通常の薬剤と同じ保管法でおおよそ2年くらいは有効ですが、あまり時間が経過した場合は主治医に処方してもらいましょう。 ニトロールスプレー、ミオコールスプレーは保護キャップをした状態で室温で保管し、捨てるときは火中に投下しないで下さい。 また、すべての硝酸薬は直射日光を避け、高温になるところにも置かないで下さい。 また、小児の手の届かない所に保管して下さい。 副作用 心配な副作用はほとんどありません。 蓄積されて副作用を起こすということもなく、習慣性もありません。 最も多い症状は、一時的な頭痛ですが、次第に慣れがでてきて頭痛は起こらなくなります。 しかし、頭痛がひどいとき、症状が続くときは、主治医にそのことを話して下さい。 その他、顔や全身の紅潮、ほてり、悪心、嘔吐、頻脈なども同様です。 予防薬として 硝酸薬は狭心症発作の予防にも使用できます。 過去に起こった発作の原因と考えられる精神的ストレスや肉体労働、狭心症を起こしやすそうな運動をしなければならないときは、その前に1錠を舌下に含んでおくと良いでしょう。 ニトロールスプレー、ミオコールスプレーは1回口の中に噴霧しておくと良いでしょう。 その他 硝酸薬を使用した日付、時間、状況とその効き方を、また予防的に使用した場合もメモを残し、次の診察日に主治医に報告すると治療に役立ちます。 発作の回数が増えてきたとき、あるいは、硝酸薬の効きが悪くなったときには、早めに主治医に連絡して下さい。 硝酸薬は確かに狭心症には特効薬ですが、万能薬ではありません。 一言で心臓病といっても狭心症以外にも色々な病気があります。 病気の種類によっては硝酸薬を使用することでかえって症状が強くなる場合もあることに注意して下さい。

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