ギーベ・ゲルラッハ。 W/N: Глава 619/Японский

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ギーベ・ゲルラッハ

リンクを埋め込む 以下のコードをコピーしてサイトに埋め込むことができます 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ - ゲルラッハの戦い その2はてなブックマーク - 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ - ゲルラッハの戦い その2 プレビュー 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ - ゲルラッハの戦い その2 「このままができれば一番よかったのだが、ギーベがもたぬ。 したら、まずエーレンフ... 概要を表示 「このままができれば一番よかったのだが、ギーベがもたぬ。 したら、まずエーレンフェストの達にを頼む」 「」 ギーベに援軍があることをオルドナンツで知らせたところ、すでに連絡をもらっていたらしい。 援軍が到着するまで何とか、と達を奮い立たせている現状で、一刻も早く合流するがあるそうだ。 「私は先頭に立つ。 ローゼマインとハンネローレ様は決して速度を落とさぬように、周囲のにがあろうとも敵陣をするまで止ないようにお願いす」 フェルディナンドがの護衛を連れて先頭を駆ける。 主へ向けて騎獣で移動しながら、とハンネローレを中心にダンケルフェルガーの達が集始めた。 に向けた隊形が取られているようで、の護衛が間近にいるけれど、どこを向いても青いのがいるだ。 もうのはフェルデ.

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ハンネローレの貴族院五年生

ギーベ・ゲルラッハ

第四部完結刊&本編のページ数が少ないため、既刊より少し多めに書き下ろしたいと思っています。 『第443話 準備と共に過ぎる秋~第460話 閑話アーレンスバッハ生活の始まり』 こちらが範囲予定になります。 このキャラでこの辺りのお話が読みたい、というリクエストがあればお聞かせください。 よろしくお願いします。 締め切りました。 たくさんのリクエスト、ありがとうございました。 いつもリクエスト受付ありがとうございます。 今回は少し多めということで、とても嬉しいです! ではさっそく。 ・ゲルラッハに寄ったゲオルギーネ このときどんな話し合いをしていたのか。 視点はダールドルフ子爵夫人か、ギーベ・ゲルラッハか、ゲオルギーネ自身か…ただ、第5部の戦争の計画がネタバレになりそうなので、後日談という形の方がいいかもしれません。 ・虹色簪を用意するフェルディナンド 視点はエックハルト、ユストクスのどちらかで。 家族同然のぎゅーからどんな思いで残りのエーレンフェスト生活を過ごしていたのか、側近目線で読んでみたいです。 ・虹色魔石を用意するローゼマイン 視点は側近の誰か…教える目線のハルトムートか、兄バカコルネリウスか、ダームエルかあたりが面白そうです。 貴族目線で踏み込み過ぎな二人の関係を案じ、感情を隠すのが上手になっていくローゼマインを側近たちがどうとらえていたのか。 ・事件に巻き込まれた灰色神官 ローゼマインの側近が事件を解決してく様を見ていたローゼマインの神殿組側仕えか、孤児院組視点で。 ヴィルマかディルクあたりがよさそうです。 日常を乱されつつも守られた喜びを読んでみたいです。 ヴィルマ限定になりますが、「閑話 新しい子供達」で回想として出すのもありかと思います。 ・ダールドルフ子爵夫人の計略 どんな思いでこの計略を実行し、名捧げしたのかの一連の流れをこの一族視点で。 夫人、イェレミアスのダブル視点とか。 ・神殿残留組の思い ここの視点はフランが最適でしょう。 最も尊敬するフェルディナンドが神殿を離れるのを、側仕えはどのような思いで見送ったのか。 ローゼマインの様子も伺いつつ。 ・坊ちゃま呼び リヒャルダがどのような思いで3人を見送ったのか。 ・「閑話 ゲドゥルリーヒとの別れ」 フェルディナンド視点のぎゅーを拡張してほしいです。 ・フェルディナンドとローゼマイン側近との会話 ハルトムートの平民バレへの釘指しや、ダームエルとの内密の引継ぎを。 ネタバレになるので収録のタイミングは今回じゃない方がいいかもしれませんが、時系列的にはここなのでとりあえずあげておきます。 読み返してあれもこれも、とかなり多くなってしまいました。 香月先生の琴線に触れるシーンがあればと思います。 暑さが厳しい折なので、どうぞご自愛くださいませ。 次も楽しみにしております! ローゼマイン達が神官達を助けにい行った時の神殿でのハルトムートの暴走をレオノーレかハルトムート時点 ジルヴェスター時点で去って行くフェルディナンドを見ながら過去回想 フェルディナンドを初めてあった時とか ジルヴェスターかカルステット時点で全属性お守りを作るフェルディナンドのお話 ローゼマインの側近の時点でフェルディナンドとお別れするローゼマインの様子 ラザファム時点でフェルディナンドとの移動についてのお話 フェルディナンド時点で今回の婚約のことで昔のダンケルフェルガーの打診を思い出すお話 ハイスヒッツェ時点でフェルディナンドを神殿から救い出すと言って他の領地に話しかけたりして奔走するお話 リヒャルダ時点でもうフェルディナンドをぼっちゃまと呼べなくなってフェルディナンドと初めてあった時を思い出す過去回想のお話 リクエストありがとうございます。 いつも書籍版の短編を楽しみにしてます。 リクエストですが、 第四部完結巻で、フェルディナンドがエーレンフェストにいる最後の巻ということで彼のエピソードを中心に希望します。 ・ボニファティウス視点 いつも孫娘愛 笑 にあふれる言動ばかりなので、たまには真面目な話も。 フェルディナンドが引き取られた頃の話が見たいです。 彼を引き取った自分の弟である先代アウブ・エーレンフェストに対してどう思ったのか、周囲の反応はどうだったのかなど。 なんとなく、ローゼマインを養女にした時のジルヴェスターと同じく、周囲の反対を押しきって引き取ったのだと想像できますが...。 引き取られてから現在に至るまでの、フェルディナンドに対する評価についても。 完結した本編ではあまり触れられていませんでしたが、先代アウブにはいろいろと謎が残されていました。 その一端に触れて見たいです。 ・ゲオルギーネ、コンスタンツェ視点 ボニファティウスと同じく、引き取られた異母弟であるフェルディナンドについてどう思っていたのかが知りたいです。 ジルヴェスターと違って年齢が離れていて性別も違うので姉弟としての交流はあまりないと思いますが...。 彼女らの視点からみたアーレンスバッハやフレーベルタークの領地内や領主会議の様子。 結婚が決まったフェルディナンドや彼がいなくなる故郷エーレンフェストやジルヴェスターについてどう思うのか。 ・後からフェルディナンド視点に加筆するのは難しいかもしれませんが、彼がジルヴェスター以外の家族であるボニファティウスや姉達に対してどう思っていたのかが知りたいです。 上記三つ、周囲や本人達はあまり触れませんがフェルディナンドにとっては、紛れもない「家族」について、この後の展開的にも、ぜひ知りたいです。 ・トラオクヴァールやアナスタージウスの王族視点 フェルディナンドがアダルジーザの実であることを知った時の様子 トラオクヴァール以外は知らなかった?。 その後のフェルディナンドへの対応について。 領地会議でのフェルディナンドとの話し合いの様子など。 ・ハイスヒッツェなどの他領視点 アウブ・エーレンフェストについての「噂」や王命の後押しについて。 色々と気になるエピソードが多く、他の方が挙げている話もぜひ読みたくて迷ってしまいます。 どの話が選ばれるのかも含めて続報を楽しみにしてます。 今晩は、リクエスト受付をありがとうございます。 更に忙しくなるだろうと思いつつ、書き下ろし多めと伺い、悲しいシーンなのに胸が踊ります。 餞別の簪と領主候補生の個人授業は、それぞれ 各種貴族 の立場からどう見えたのか。 簪の金属部分は神官長の魔力だった筈ですが、それは貴族なら気付く物? 特に個人授業は、ついていけなくなってもヴィルやシャルがお目付け役的位置付けで残らなかったのが 立場を考えるとヴィル? 不思議でした。 建前上は誰か居るていだった? 他の方のリクエストを見て、フラン視点が見たくなりました。 青色巫女からすると、隔世の感があるのでは。 下町関係、カーリーン関係以外で。 全属性の魔法陣を見たそれぞれの反応や感想。 養父様とお父様は、神官長だけ両方贈られたのを知っているけれど、何か思う所はあるのか無いのか。 この期間やこれ迄を振り返って、マインと神官長のお互いのポジションや感情の種類がどう見えているか、どう感じるか。 を神官長かユスト、どちらかの視点で。 書き下ろしではないが、範囲内の閑話 ラスト二つの内どちらか のボリュームアップ版を見たいです。 事実に近い方だと嬉しいです。 狂信者の抱負や意気込み、心配等。 今年も熱中症が難敵になっています。 秋の出版日を平和に迎えられますよう、祈っておきます。 初めまして~あの重要人物が全然出てこないのにやきもきしまして、今までするつもりなかったログイン登録をついに行い、参加させて頂く決意をいたしました。 誰かというと、みんな大好き…なハズの、残念キャラクター・ダームエルです! 第三部最終巻でもゲスト閑話視点に抜擢されてたし、別エピソードだけどとても存在感を示す特別な挿絵カットもあったし!(褒殺) キャラの濃さではハルトムートには及ばないとは思うし、自力でローゼマイン出生の秘密を探り当てたエピソードは確かに大事だとも思うけど、何故いまだにダームエルのリクエストが一件も無いのか…不思議でした。 あ、自分以外に挙げてる方が一人いましたね、よかった。 ローゼマインの出生の秘密を知っているからこそ、神事の見直しとか(兄も携わる)印刷業の拡大などエーレンフェスト内にもたらす影響力拡大の変化について、ただの貴族とはまた違う感想が聞けるのではないかと期待出来ます。 なので、第四部の終わりとしての総括をするにあたって、ふさわしい語り部ではないかと思います。 取り上げる時期としては、「別離」の前後数日間でしょうか?敵地に赴く直前にフェルディナンドから下された「ローゼマインの心を守って欲しい」という密命が、一番気になったのです。 これが一体どのような状況・表情・口調で為されたものなのか?後の第五部にてダームエルが忠義の騎士として活躍する伏線ともいえますし、他にも色々無茶な命令があったようだし。 あと、ハルトムートを見張れとも言ったようだが、ローゼマイン出生について正解を教えた事をダームエルに黙っているのはなんだか矛盾する気がするので、下級騎士の目を通して全てを詳らかにして欲しいです。 尤も、本当に知りたいのは、青色巫女時代から護衛として接してきたダームエル視点での「フェルディナンドからローゼマインへの認識・関係性の変化」であります。 家族同然発言を聞き、実際に起きた暗殺未遂事件を経た上で、今までずっと面倒みて…もとい教育してきた元平民の少女を、どれだけフェルディナンドが心配してたのか?きっとエルヴィーラが知ったら悶絶すること間違いない有様だったと思うので、是非読んでみたいなあ、と。 あと、フェルディナンドからダームエルへの認識の変化というのも、読んでみたいです。 第三部終りの頃の約四年前は、万が一にも秘密が漏れる可能性があるなら口封じもやむを得ないと考えてたのに、今では大事な命令を託せるくらいに信用しているてことでしょうから。 もちろんシリアスな話だけでなく、コメディタッチな不憫・不遇・不幸エピソードもアリです。 意に添わぬ政略結婚とはいえ、フェルディナンドに先を越されてしまった独身貴族の悲哀とか 笑。 魔力の緻密な制御をボニファティウスから褒められたり、公金横領の兆候を見つけられる文官顔負けの事務処理能力あるのに、護衛騎士辞めさせられるかもしれない自分の境遇への葛藤とか。 一回り下の娘を結婚相手に推薦してくる主の無茶ぶりに対して、努めて冷静に対処。 領主候補生の立場では接することのないプライベート情報をも敢えて流し、権力の横暴からフィリーネを守ってあげる出来た男アピールを!(でもDONKAN) 前代未聞の祝福を目の当たりにして驚愕していると、狂信の神官長からは何度も幾度も美辞麗句に染まった神様表現に満ちた賞賛を聞かされて、正直ウザい。 下位貴族の身分に甘んじて聞き役に徹してたがついに我慢の限界になって言い返したら…青色巫女時代から仕えてきたのにこのような神秘的な祝福を見たことが無いのか、的な皮肉をハルトムートより返されて、更にやり込まれてしまいウンザリ。 (本当は、下位互換だけれど相当規模の祝福を受けている。 でもダムエルはその事実を知らない) etc… 蛇足のつもりの後半が、やたら長くなってしまった…スイマセン。 香月先生におかれましては大変忙しい日々とは思いますが、なにとぞご自愛くださいませ では リクエスト募集ありがとうございます。 いつも楽しく読ませて頂いています。 そうすると、「…。 平民出身であることを自力で突き止め、その上で黙秘して立ち回れる男がいるのだから、…。 」とユストクスに言わしめた、ハルトムートの活躍 ? も リクエストできますから!。 私は貴女が平民の出身であることも、ギュンターの娘であることも、その頃からベンノと親交があることも存じていますから」と明すまで、本編ではローゼマインが知ること無く過ぎるので、リクエストも其処まで我慢!と思っていたので!。 等と邪推もしてます…。 どうぞよろしくお願いします。

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W/N: Глава 523/Японский

ギーベ・ゲルラッハ

「シュトラールは旧ベルケシュトックの騎士達の姿が見当たらぬと言っていた。 あの陽動の戦場にいるのは、間違いなく旧ベルケシュトックの騎士達であろう」 フェルディナンドが陽動の戦場と言った場所は、領地の境界を越えたばかりのわたし達から最も遠い場所にある。 わたしは視力を強化して目を凝らした。 ゲルラッハのギーベ騎士団とアーレンスバッハのマントをまとった旧ベルケシュトック騎士団では、旧ベルケシュトックの方が数は多いようで、どちらかというとエーレンフェストのマントをまとうギーベ騎士団が不利なように見える。 「ゲオルギーネ様に扇動された旧ベルケシュトックのギーベ達が、エーレンフェストの土地の魔力を奪っているのです。 その目的から考えると、陽動の戦場で間違いはないですが、ゲルラッハのギーベ騎士団にとっては、自分達の背後にある夏の館を守るための主戦場だと思われます」 「養父様はエーレンフェストの各地に連絡して戦いの準備をさせました。 ギーベの夏の館には魔術具なども多く揃えられているはずです。 敵に落とされる前になるべく早く合流しましょう」 マティアスとわたしの言葉にフェルディナンドは頷いた。 陽動の戦場ではなく、主戦場と呼ぶことや夏の館を守らなければならないことには同意を示す。 「……だが、合流途中にいる旧ベルケシュトックのギーベ小隊は潰しておこう。 こちらも合流されて、数が増えすぎると厄介だ」 フェルディナンドが赤茶の土が増えていく部分を見下ろして「数の有利を活かしたい」と言った。 今の時点で見えている赤土の部分は四カ所、あちらこちらに点在している。 騎士団達が戦っている主戦場までの道中で最も近くにある赤茶けた円をフェルディナンドは指差す。 合流される前に少しでも相手の戦力を削っておきたいらしい。 「ローゼマインとハンネローレ様、それから、二人の側近達は攻撃が当たらぬだけの距離を取った上空で見張りを。 戦況の変化、魔力を奪っていく小隊の数などを見極めよ。 ローゼマイン、アウブ・エーレンフェストへ到着の連絡を。 事後承諾にはなるが、エーレンフェストでアウブ・アーレンスバッハが武力を使う許可を得よ」 「はい」 「ハイスヒッツェ、ひとまずそこの小隊を捕らえるぞ。 魔力不足のご時世だ。 できるだけ魔力は生かしておきたい」 「はっ!」 ギーベを中心にした三十人ほどの小隊に対して、アーレンスバッハとダンケルフェルガーの混合部隊百五十人が襲いかかるのだ。 よほどのことがない限り、勝利するだろう。 フェルディナンドを先頭にダンケルフェルガーの青いマントが一斉にシュタープを出した。 「フェルディナンド様、お願いがあります!」 マティアスが声を上げた。 フェルディナンドが振り返る。 「ボニファティウス様と罠を仕掛けた小屋の確認に行かせてください。 グラオザムは一刻も早く捕らえなければなりません。 けれど、彼は元ギーベであり、文官です。 騎士ではありません。 主戦場にいるかどうか……。 どちらかというと森に潜んでいる気がするのです」 「……罠の確認か……。 許可する。 ただし、隠密行動を取り、確認するだけだ。 勝手に戦闘にもつれ込むことは許さぬ。 見つけた時点で知らせろ」 「はっ! 恐れ入ります」 マティアスに許可を出したフェルディナンドはわたしとハンネローレの守りのためにダンケルフェルガーの騎士を十人増やし、小隊に向かってダンケルフェルガーの騎士達と騎獣で駆け降りていった。 「マティアス……」 悲痛な表情をしているマティアスに声をかける。 マティアスは感情の揺らぎを一瞬見せた青い瞳をきつく閉ざした。 「ゲルラッハは私が生まれ育った故郷です。 これほどひどい荒らされ方をするとは思いませんでした。 しかも、こうなるように指揮しているのがグラオザムだとは……」 自分の生まれ故郷が魔力を求める旧ベルケシュトックの貴族達に蹂躙され、次々と魔力の枯渇した赤茶の土地に変わっていく。 それを指揮するのが、かつてこの土地のギーベであった自分の父親なのだ。 マティアスの胸の内には言葉にしがたい思いが渦巻いているだろう。 強く握り締められたせいで小刻みに震えている拳からも怒りや悔しさが伝わってくる。 「グラオザムは一刻も早く捕らえなければなりません。 ローゼマイン様、大変申し訳ございませんが、ラウレンツをお貸しください。 森の中の管理小屋の所在地を他領の騎士に知らせることはできません」 「……何かあればすぐにロートを上げてくださいね」 「お約束します」 マティアスはラウレンツと二人で森に下りていく。 二人を見守っていると、レオノーレに「ローゼマイン様、わたくし達はもう少し上空へ参りましょう」と声をかけられた。 「そうですね。 養父様にオルドナンツを送らなければ……」 レオノーレの指示に従い、わたしは上空へ移動した。 そして、フェルディナンドに言われた通り、オルドナンツを飛ばす。 「養父様、ローゼマインです。 フェルディナンド様やダンケルフェルガーの騎士達と共にエーレンフェストへ到着しました。 現在地はゲルラッハ。 ゲルラッハのギーベ騎士団に加勢し、アウブ・アーレンスバッハとしてアーレンスバッハの騎士達を止め、捕らえたいと思います。 許可をお願いします」 「ローゼマイン様! まだ他の小隊がいたようです。 あちらで森の一部が消失しました」 オルドナンツが羽ばたくのとほぼ同時に、アンゲリカの声が上がった。 わたしだけではなく、ハンネローレもシュミル型の騎獣から身を乗り出すようにしてそちらを見つめる。 「森の中にはまだいくつかの小隊が潜んでいるのでしょう。 それを見極めるのもわたくし達の役目です、ローゼマイン様」 ハンネローレの言葉に頷きながら、わたしは視力を強化してゲルラッハの土地を見回す。 どれだけの数の敵が潜んでいるのかわからない。 「でも、おかしいですね。 黒の武器で魔力を奪うにせよ、奪えるのは一人分だけです。 これだけ広大な土地の魔力を人の身で受け入れられるものでしょうか?」 ハンネローレの疑問にわたしも頷いた。 自分達の土地のために奪っているにしても、三十人くらいで奪える魔力量を超えていると思うのだ。 「それに、奪うだけ奪って、その後はどうするつもりなのでしょうか? ゲオルギーネ様がこれからエーレンフェストの礎を得て、治めることを考えるならば土地の魔力を奪うのは悪手でしょう」 アウブは土地に魔力を満たさなければならないのだ。 これだけ派手に奪うと、後々自分がアウブになった後、その分を全て自分で満たさなければならなくなる。 領主候補生として土地を魔力で満たす講義を受けているハンネローレは眼下に広がる土地を見下ろしながら「確かにそうですね」と頷いた。 「礎を得て、エーレンフェストをどうするおつもりなのでしょう?」 「やはりエーレンフェストを破滅させることだけを考えて……」 レオノーレがそう言っていた時、フェルディナンド達が向かった先からオルドナンツがいくつも一斉に飛び立った。 白い小さな鳥が主戦場と他の赤茶けた円へ飛んでいく。 皆が口を閉ざして、オルドナンツの飛んでいく先をじっと見つめた。 「ローゼマイン様、オルドナンツが七羽、確認できました! 主戦場と小隊が六つで間違いないと思われます」 つまり、もう一つ小隊がいるということだろう。 「場所は確認できましたか?」 「主戦場に二羽飛んでいったようにも見えました。 騎士団と指揮をするグラオザムのところかもしれません。 すでに合流している可能性もあります」 「ローゼマイン様、小隊や主戦場から数人の斥候らしき動きをする者がいます。 こちらの存在に気付いたようです」 周囲の騎士達から次々と声が上がる中、養父様から「武力行使を許可する」というオルドナンツが飛んできた。 「フェルディナンド様、飛び立ったオルドナンツの数は七羽。 そのうちの二つが主戦場へ向かいました。 それから、アウブ・エーレンフェストから許可が出ました」 わたしがオルドナンツをフェルディナンドに飛ばす。 白い鳥が高速で飛んでいって数秒後、ドォンという爆発音がして木々がなぎ倒された。 「……許可が出た途端、派手になりましたね」 「喜々として攻撃を開始したダンケルフェルガーの騎士達の姿が見えるようです」 ハンネローレが少し申し訳なさそうに「ダンケルフェルガーの騎士達がエーレンフェストの土地を荒らしてしまいそうです」と言った。 ……仕方がないけど、もうちょっとお手柔らかにって、言いたくなるね。 圧倒的な数の有利に任せて小隊を一つ潰したフェルディナンドが、自分達に合流するようにオルドナンツを飛ばしてきた。 上空に見張りを数名残し、わたしとハンネローレは合流するために下へ向かって下りていく。 「わっ!?」 ダンケルフェルガーの騎士達の半分ほどがずわわわわっと森から飛び出してきた。 ものすごい勢いで次の小隊に向かって襲いかかっていく。 「ローゼマイン様、わたくし達はフェルディナンド様のところへ合流いたしましょう」 ハンネローレはダンケルフェルガーの騎士達をちらりと見ながらそう言った。 わたしはハンネローレに言われた通り、山吹色、藤色、青のマントが集まっているところへ合流する。 捕らえられた貴族達が三十人くらい転がっているのをフェルディナンド達が取り囲んでいるのが見えた。 「黒の武器と小聖杯が使われていた」 フェルディナンドはわたしに向かって小聖杯を振ってみせた。 どうやらギーベが持っていた物らしい。 「旧ベルケシュトックのギーベ達はゲオルギーネが礎を手に入れた暁には新しいエーレンフェストのギーベになる予定だったそうだ」 捕らえられて転がされている小隊の貴族達がわたし達を睨み上げてきた。 その視線からわたしを守るようにコルネリウス兄様とアンゲリカが場所を移動する。 「君も知っている通り、小聖杯は土地を満たすための魔力を溜めておく魔術具だ。 黒の武器を使って小聖杯にエーレンフェストの土地の魔力を溜めれば、ゲオルギーネが礎を奪う時に少し楽になる」 土地に満たされている魔力を奪うのは、礎の魔力を減らすのと同じだ。 また、小聖杯に満たされている魔力を使えば再び土地を満たすことができる。 ゲオルギーネが礎を得たら、小聖杯の魔力はエーレンフェストの土地に戻される予定だったそうだ。 そうして彼等は満たされた土地のギーベや貴族になって、自分の土地の民を移動させる予定だったらしい。 「アウブのいない土地はいくら魔力を注いでも土地は満たされません。 魔力を注いでも、注いでも意味をなさず、守っているはずの民から不満が上がる悔しさや己の無力感が貴女にわかるのですか!?」 捕らえられた旧ベルケシュトックのギーベが新たなアウブとなったわたしに訴えかける。 「いくらアーレンスバッハに新しいアウブが立ったところで、ベルケシュトックが救われるわけではありません。 アーレンスバッハと同じ色のマントをまとわされようとも、境界線によって隔てられた別の領地なのです」 土地の魔力が減り、自分達の民が飢え始める。 もっと魔力が必要だとアウブに訴えても、王族に言われて管理している余計な土地よりも自分の土地を満たすのはアウブならば当然だ。 旧ベルケシュトックはどうしても後回しにされる。 「せめて、アウブさえいてくれれば……」と願ってもグルトリスハイトを持たない王族では礎を開き直すこともできず、新しいアウブを派遣することもできない。 「王族から見捨てられ、新しいアウブが立つわけでもないベルケシュトックという土地を我等が見捨てたところで誰が咎められるというのか。 アウブのいる土地ならば、私の民が飢えることもないのだぞ。 ゲオルギーネ様は我等に希望を与えてくれたのだ!」 旧ベルケシュトックのギーベ達の言い分に、彼等も何とか自分達の民を守りたいと願うギーベなのだとわかって、わたしは一度目を伏せた。 「貴方達には貴方達なりの理由があることは理解しました。 けれど、アーレンスバッハのマントをまとって他領の魔力を奪い、他領に攻め込んでいることは事実です。 新しいアウブ・アーレンスバッハであるわたくしは、そのようなことを許すことはできません。 貴方達は重大な罪を犯した罪人です。 ビンデバルトの夏の館へ運び込んでくださいませ」 わたしの言葉にアーレンスバッハの騎士達が「はっ!」と答えて動き出す。 「エーレンフェストに来ている全てのギーベから小聖杯を奪ってください。 絶対に余所へ持って行かせてはなりません。 そこに満たされている魔力はエーレンフェストの物です」 「はっ!」 満たされないままギーベ達に配られた小聖杯まで作戦に組み込んで上手に使うゲオルギーネに感嘆の溜息を吐いてしまう。 「ぼんやりするな、ローゼマイン。 ここで大規模に魔力が奪われ、エーレンフェストの騎士団がイルクナーやこちらへ派遣されているのだ。 ゲオルギーネはおそらくエーレンフェストの街に近い場所か、すでに街に入っていると考えられる」 フェルディナンドの言葉にバッと振り返る。 頭に下町や神殿の皆の顔が浮かんだ。 今すぐにでもエーレンフェストの街へ飛んでいきたいわたしの思いが伝わったのだろう。 フェルディナンドは首を横に振って止めた。 「まずはここを終わらせよう。 旧ベルケシュトックの貴族を捕らえるのは、アウブ・アーレンスバッハの仕事だ。 その後でアウブ・エーレンフェストに街へ入る許可を取らねばならぬ。 ……アウブ・アーレンスバッハになったとはいえ、君は入れるであろうが、私やダンケルフェルガーの騎士達はアウブの許可なく入れぬからな」 いくら助力したくても入れないと言われたことで、フェルディナンドが他領の者として扱われている現状を目の当たりにした。 まだ婚姻していないのに、帰りたいと思っても許可なく自宅へ入ることさえできないのだ。 そんな状況ではとてもエーレンフェストを自分の居場所とは思えないだろう。 ……フェルディナンド様は絶対に帰してあげなきゃ。 決意を新たにした時、上空で見張っていた騎士からオルドナンツが飛んできた。 「フェルディナンド様、オルドナンツを受け取った小隊が騎士団と合流するように動き始めました。 全ての小隊に合流されると、一気にギーベ騎士団が潰されてしまうかもしれません」 赤茶の土地が広がるのではなく、藤色のマントが主戦場に向かって移動し始めたらしい。 そこにもう一つのオルドナンツが飛んできた。 こちらのオルドナンツはフェルディナンドではなく、わたしのところへ飛んでくる。 「ローゼマイン様、マティアスです。 罠の破られている小屋を発見しました。 グラオザムがこの土地にいることは間違いありません」 「ボニファティウス様の罠が破られたのか。 予想よりも手強そうだ」 フェルディナンドが小さく呟いた。 おじい様とマティアスが張っていた罠だ。 そう簡単に破られる物ではないと思っていたけれど、グラオザムには破られてしまったらしい。 胃の辺りがきゅっと引き絞られたように痛んだ。 「マティアスはこちらに合流させよ、ローゼマイン」 「はい」 わたしはマティアスとラウレンツに戻ってくるように返事を飛ばす。 入れ替わるようにオルドナンツが飛んできた。 「フェルディナンド様、ダンケルフェルガーがもう一つ小隊を潰しました」 「よし。 シュトラール、罪人の輸送の指揮を取れ。 ローゼマイン、小聖杯を回収した後、旧ベルケシュトック騎士団を中央突破し、主戦場のギーベ騎士団に合流するぞ」 絶対にレッサーバスから頭や手を出さず、周囲で誰が攻撃されても目を逸らさずについて来いと言われた。 「頑張ります」.

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