ユース ケース と は。 ユースケースとは

ユースケース図とは?書き方や注意点を初心者でも分かるように解説

ユース ケース と は

「ユース・ケース(use case)」とは,システムに要求される機能をユーザーの視点から示したものです。 ユース・ケースを図に表したものが「ユース・ケース図」です。 ユース・ケース図は,コンピュータやプログラミングに関する知識の少ないユーザーにも分かりやすいものです。 ユース・ケース図を使えば,システムの全体像を,開発者とユーザーが一緒にレビュー(評価)できます。 完成したシステムの機能がユーザーの要望に合わなかった,などという結末を防ぐために,ユース・ケース図は効果を発揮するのです。 開発者は,ユーザーの要望をヒアリングして,ユース・ケース図を作成します。 ユース・ケース図によって,システムの全体像が見えてきます。 ユース・ケース図の良しあしが,システム開発の成功のカギを握っていると言っても過言ではありません( 図1[])。 「アクター」と「ユース・ケース」です。 アクターは,システムの外からシステムを起動したり,システムと情報を入出力するものです。 アクターは,ユーザー(人間)であったり,他のシステムであったりします。 アクターは,人間の形の図記号で表されます。 図記号の下に,アクターの名前を記述します( 図2)。 そしてユース・ケース図は,システムの外にいるアクターとシステムの対話関係をモデル化したものです。 システムの持つ機能をアクターの立場で表したものがユース・ケースだと言えます。 ユース・ケースは,だ円の図記号で表されます。 だ円の中にユース・ケースの名前を記述します( 図3)。 一つのシステムが持つユース・ケースは,複数となるのが一般的です。 ユース・ケースとアクターの関係は,実線で結んで示されます。 一つのユース・ケースが複数のアクターと関係している場合も,一つのアクターが複数のユース・ケースに関係している場合もあります。 システムの内部の領域を明確にするために,ユース・ケース全体を長方形で囲んで「システム境界」を示すこともあります。 システム境界の上部には,システム名を記述します。 ユース・ケース図の作成で重要なことは,何と言っても「アクターの視点でシステムを見る」ということです。 外部からシステムがどのように見えるかを考えるのです。 ユース・ケース間の関連は,ユース・ケースを破線で結び,ステレオ・タイプを使って関連の種類を示します。 ユース・ケース間の関連を示すために使われるステレオ・タイプには, と があります。 は,一つのユース・ケースが他のユース・ケースの機能を呼び出している(機能を含んでいる)ことを表します。 は,一つのユース・ケースを拡張した形で他のユース・ケースが存在することを表します。 「ボタンを押す」というユース・ケースは,「数値を表示する」というユース・ケースの機能を呼び出しています。 「ボタンを押す」というユース・ケースを拡張する形で,「数値ボタンを押す」及び「計算ボタンを押す」というユース・ケースが存在します。 もちろん,この他にもいくつかのユース・ケースが考えられますが,ここでは省略しています。 まさしくその通りです。 実際には,ユース・ケース図に何らかのドキュメントを添付することになります。 ユース・ケースのドキュメントには,特に決まった書式がありません。 UMLが規定しているのは,図記号の表記方法だけだからです。 ですから,ユース・ケース図を使ってユーザーに口頭で説明する内容を,ドキュメントとして明文化する必要があります。 これは,UMLの他の図にドキュメントを添付する場合でも同様です。 「UMLを使っているのだから,その他の図やドキュメントを使ってはいけないのではないか?」と思うかもしれませんが,そんなことはないのです。 例えば,「ボタンを押す」というユース・ケースのドキュメントは,表1のように作成できます。 もちろん,この例とは,異なる表記方法を使ってもかまいません。 ユース・ケースのドキュメントでは,ユース・ケースが起動されるタイミングや,アクターとユース・ケースの間で入出力されるデータを明記することがポイントとなります。 項目 説明 ユース・ケース ボタンを押す アクター 電卓のユーザー 動作の詳細 このユース・ケースは,電卓のユーザーが目的のボタンを押すことで起動される。 ボタンが押されると,システムの内部でボタンの種類が判別され,「数値を表示する」というユース・ケースが起動される。 シナリオとは,ユース・ケースの具体例を示したものです。 ユース・ケースによっては,例外(エラーのこと)が発生する場合もあり得ます。 通常動作のシナリオと例外のシナリオを分けて記述した方が,わかりやすいドキュメントとなります。 例えば,「ボタンを押す」というユース・ケースのシナリオは,表2のように作成できます。 [6]ボタンを押すことで,液晶画面に6が表示された。 [=]ボタンを押すことで,液晶画面に計算結果である2が表示された。 例外 電卓のユーザーは,誤って[3]ボタンの代わりに[0]ボタンを押してしまった。 これによって,ゼロ除算のエラーとなり,液晶画面には「ERROR」と表示された。

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2.ユースケース図 1

ユース ケース と は

ユースケース図とは ユースケース図は、システムで何ができるかを「ユーザー目線で」表現する図解術です。 「システムを利用する人の目線で」具体的にシステムを利用する場面を想定して、視覚的に図示することがユースケース図を使う目的です。 この「ユーザー目線で」、というのがポイントです。 ユースケース図の特徴は「システムの内部構造のみならず、ユーザーの行動も仕様書内に明記される」「具体的なユーザーのアクションに対して、システムが実行する内部処理の流れを明記しているので理解しやすい」という点です。 こうした特徴上、ユースケース図はシステムの要件定義フェーズで使用されることが多いです。 具体的なユーザーの行動を例に挙げて図解しているので、ITリテラシーが高くない方でも理解しやすいですがその分、要件定義フェーズでのユースケース図には分かりやすさが求められます。 ユースケース図のメリット 「開発者目線ではなく、ユーザー目線の視点を得られる」「作成するシステムに対する、イメージの明確化ができる」「できること・できないことの明確化ができる」「クライアントの認識の共有ができる」がユースケース図を使用するメリットです。 システム開発するときに、発注元であるクライアント自身も「具体的にこういうことができるシステムを作りたい」という明確なビジョンを持っていない場合が多いです。 しかし、成果物に求める機能の明確化なしにプロジェクトの成功はあり得ません。 認識違いからの修正対応による工数増加を防ぐためにも、ユースケース図を使った徹底的な要件定義は重要です。 ユースケース図を使ってヒアリングをすれば、クライアントからのフィードバックや要望を早期に洗い出すことが可能です。 また、事前に認識の共有を書面で提出すれば、エビデンスにもなります。 ユースケース図のデメリット ユースケース図の作成にお金と時間がかかる点がデメリットといえます。 特に、受注が確定しない段階だとユースケース図の作成コストがそのまま損失になってしまいます。 小規模なシステムでユースケースがシンプルである場合などは、ユースケース図を作成しないこともあります。 ただしメリットでも解説したとおり、ユースケース図を使用した要件定義フェーズでのヒアリングは有効なので、作成コストはかかりますが、それを補ってあまりあるメリットがあります。 ユースケース図の書き方 ユースケース図を作成する前に、まずは書き方のルールと手順を覚えましょう。 ユースケース図では、記述ルールである「構成要素」と「作成手順」が明確に決まっています。 自分のやり方でUML図を作成しようとすると、保守性が低下したり認識の共有がうまくできなかったりするリスクが高まります。 記述ルールを世界共通にしたからこそのUML図(シーケンス図)なので、慣れないうちは特に気を付けながら作成してみましょう。 ユースケース図の構成要素 ユースケース図に登場する基本的な要素は「アクター(利用者またはシステム)」「ユースケース(命令内容)」「サブジェクト(複数のユースケースをまとめて1つの機能を実現したもの)」があります。 アクター(利用者またはシステム) ユースケース(命令内容) サブジェクト(複数のユースケースをまとめて1つの機能を実現したもの) 上記要素を図で記述し、フローチャート形式で表現したものが「ユースケース図」になります。 ただし、これだけでは不十分です。 実際のユースケース図では上記要素に加えて「パッケージ」「汎化」「包含」「拡張」「拡張ポイント」という記述方があります。 パッケージ 汎化 包含 拡張 拡張ポイント 各要素の記述例 「パッケージ」はサブジェクトを再利用するときに使用します。 ECサイトのシステムをイメージしてみましょう。 ユーザーが商品の注文から受け取りまでの機能をまとめたサブジェクトをパッケージ化すれば、何度でもECサイトでの注文システムを再利用することができます。 同じ機能を繰り返し実行するので表現を省略したい時にパッケージ化は有効です。 「汎化」はユースケースの内容をさらに具体化した、新たなユースケースを作成することです。 ECサイトの例で例えるなら、「注文する」というユースケースを汎化すると「配送先を注文する」「配送時間を注文する」という新しいユースケースが誕生します。 注文する、という大きな概念の下に具体的な方法(配送先や時間の注文)を加えるといったイメージです。 「包含」は、あるユースケースはほかのユースケースの内容を含んでいるときに使用します。 ECサイトの例で再びたとえると、「商品を出荷する」というユースケースには「配送先と時間を記載する」というユースケースを含んでいることを示します。 「拡張」は、ユースケースに対して機能追加する別のユースケースの関係を示します。 たとえばECサイトのシステムで不具合のクレームを受けたときに、「不具合対応」というユースケースの「調査する」という時点で「不具合チェックシステムを使う」というユースケースを追加します。 ちなみに、この「調査する」という時点のことを「拡張ポイント」と言います。 ユースケース図を作るために必要なこと ユースケース図について、ここまでで概要は理解できたかと思います。 次は、実際にユースケース図を作成する手順を解説していきます。 アクターとユースケースを書き出す まずはアクターを明確にしましょう。 アクターとは「システムを利用する人・組織」もしくは「関係する外部システム・ハード」を指します。 関係する外部システムとは自動車など、人以外もアクターになります。 ユースケース図の上では、アクターはたとえ人以外であろうと「人型のオブジェクトと下部にアクター名」を記述するのがルールです。 最初はとにかくアクターを箇条書きで書き出すようにしましょう。 どこまで細かく記載するかは、洗い出したあとに協議すれば問題ありません。 次にユースケースも洗い出しましょう。 たとえば人事担当者がアクターである場合、求められるユースケースは「社員の登録」「更新」「削除」「検索」などが挙げられます。 ユースケースを洗い出す場合は、アクターごとに箇条書きで書き出しましょう。 クライアントへの説明用か、設計用に使うか決める アクターとユースケースの洗い出しが完了したら、次はユースケース図の構成を決めましょう。 構成を決めるときに考慮すべき点は、ユースケース図をクライアントに提出するかどうかです。 クライアントに提出もしくはプレゼンするときに粒度の細かいユースケース図を使用すると、かえってクライアントを混乱させてしまいます。 まずはクライアント向けに、大枠を作成したユースケース図を作成、のちに開発者向けの詳細ユースケース図を作成した方が効率がよいです。 検討結果をユースケース図に反映させよう クライアントとの認識が共有できたら、あとは開発用のシーケンス図に詳細を落とし込むだけです。 「アクター」「ユースケース」「サブジェクト」を書きだし、必要に応じてパッケージ・汎化などでシーケンス図を発展させましょう。 もしユースケース図がシンプルすぎて誤解を生みそうな場合は「ユースケース記述」を作成しましょう。 ユースケース記述は、ユースケース図の添付資料として詳細を表で簡潔にまとめたものです。 ユースケース図の記述内容から誤解を産まないように、注意点を抑えておきましょう。 ユースケース図を実際に作ろう ここまで理解すれば、ユースケース図を実際に作成する下準備は整いました。 ユースケース図を上手につくるコツは、できるだけ多くのユースケース図に触れることです。 頭で理解するだけなく、実際に手を動かして作成できるようになりましょう。 最後に、ユースケース図を実際に作るうえで注意すべき点と使用すべきシーンを紹介します。 実務での利用シーンを想像しながら読んでみましょう。 ユースケース図を作るときの注意点 まずはシーケンス図の作成中にありがちな失敗ポイントについて紹介します。 シーケンス図の目的を理解していれば起こらないことですが、実際に書き進めているとミスしがちなポイントです。 注意すべき点は「ユーザー目線で記述されているか」「表記ルールを守れているか」という2点です。 最低限、この2点だけは守るように心がけてシーケンス図の作成にあたりましょう。 ユーザー目線で書かれているか 開発者の方にありがちな失敗として、つい詳細なシステムの構造までシーケンス図に盛り込んでしまうことがあります。 たとえば出退勤の管理システムをシーケンス図で表す場合、「社員の情報を入力する」「社員の出勤時間を入力する」「社員の退勤時間を入力する」と詳細も書き込みがちです。 しかし、クライアント向けにシーケンス図を作成するのであれば「社員の情報を管理する」のみで問題ありません。 ましてや内部処理のロジックを書き込む必要はまったくありません。 シーケンス図はあくまでも「ユーザー目線でシステムの利用例を表現する」という点を忘れないようにしましょう。 表記ルールを守れているか 表記ルールを守ることで、誰が見ても同じように読み取れるユースケース図を作成することができ、図の保守性を高めることができます。 保守性を高めるポイントは、シーケンス図の表記ルール遵守はもちろんのこと、「表現を統一する」のもコツです。 たとえば「出力する」と「アウトプットする」という表現は同じ意味を指します。 同じユースケース図の中で異音同義語を使用するとユーザーに混乱を与えかねません。 多少のルール違反や表記の乱れでも、保守性に大きな悪影響を及ぼします。 せっかく「だれがみても分かりやすい」というユースケース図を作成するのです。 細かいミスでユースケース図のメリットを損なわないようにしましょう。 ユースケース図の使用例 シーケンス図が完成した場合の使用例を考えてみましょう。 クライアント向けの説明資料 ユースケース図の作成は、非ITエンジニアでも理解しやすく、完成するシステムのイメージを明確に持てるので新規営業や要件定義の時に便利です。 その反面、シーケンス図は開発時には使わない場合もあります。 クラス図やシーケンス図など、開発時にも使えるUML図はほかにもあります。 あとで開発用にも使うから、とシーケンス図に余計なコストをかけず、クライアント向けの分かりやすい資料を作成するためだけに使うという方法もあります。 システム開発の資料用 もちろん、システム開発にもシーケンス図を活用することは可能です。 クライアント向けの資料をもとに、より詳細なロジックの流れを記述すれば開発の参考用として活躍できるでしょう。 ただし、詳細なロジックの記述をするなら他のUML図のほうが適している場合が多いので、ユースケース図だけでなく、ほかのUML図を利用することをおすすめします。 ユースケース図はすべてのシステム開発プロジェクトで使用するべきか 結論を書くと、必ずしもすべてのプロジェクトでユースケース図を作成する必要はないです。 ITリテラシーが高くないクライアントと取引するのであれば有効ですが、クライアントがシステム部門をもっている場合はより詳細な記述ができるUML図を利用したほうが効率的だからです。 UML図はユースケース図のみではありません。 時と場合に応じて柔軟に使い分けましょう。 ユースケース図は分かりやすさが命 エンジニア向けの設計書、というよりはクライアントへの説明資料としての側面が強いのがユースケース図です。 作成すべきかどうか、分かりやすい内容になっているかには気をつけて、効果的にユースケース図を活用していきましょう。

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良いユースケースを書くための発想法

ユース ケース と は

ユースケース図とは、ソフトウェアの設計などに用いられる(Unified Modeling Language)で規定された図(ダイアグラム)の一つで、利用者などの外部の主体がシステムによって何を行うのかを表現する図。 利用者の要求を分析してシステムが果たすべき役割を明確化するために作成される。 想定されるユーザー(利用者や外部の別のシステムなど)を「アクター」(actor)と呼ばれる人型の要素で表し、下にアクター名を付す。 アクターがシステムを使って行うことを「」(use case)と呼び、楕円の中にユースケース名を記した要素で表す。 各アクターは自らの必要とするユースケースと直線で結ばれる。 一つのアクターが複数のユースケースを利用することも、一つのユースケースを複数のアクターが必要とすることもありえる。 複数のユースケースが一つの要素や機能に関連して提供される場合には、「サブジェクト」(subject)と呼ばれるまとまりで括る。 サブジェクトは矩形で表され、上部にサブジェクト名を記す。 サブジェクトはパッケージとして定義し、別の箇所で再利用することができる。 ユースケース間にも関係を定義することができ、複数のユースケースから共通点を取り出してする「」(白三角矢印)、一方がもう一方に含まれていることを表す「包含」(黒三角点線矢印に《》の注釈)、一方に機能を追加してもう一方を定義する「拡張」(黒三角点線矢印に《extend》の注釈)がある。 拡張されたユースケースは楕円の内部を上下に区切り上側にユースケース名を、下側に拡張名を記す。

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