ヨード アレルギー。 消化管検査でバリウムとヨード造影剤の使い分けとは?

ヨードアレルギーとは?注意点の4つとは?

ヨード アレルギー

ひさびさの更新です。 実は2019年度から外科医になりました。 とは言っても,最終的にはまた救急に戻りたいと考えていますし救急専門医は維持するつもりなのでブログのタイトルはそのままです。 今後ともよろしくお願いいたします。 (今回の経緯についてはなんとなくnoteにまとめてみました。 外科になると造影CTを撮るか迷う場面が増えました。 すべての検査がそうなのですが,「どれくらいのリスクがあって,検査をすると治療方針がどう変わり得るのか」ということを考えて造影するのかしないのか,選択したいものですが…。 今回は, 0. ヨード造影剤アレルギーという言葉の曖昧さについて 1. ヨード造影剤アレルギーのリスク 2. ヨード造影剤アレルギーのリスクがある場合,前投薬はどうするのか 3. もしもヨード造影剤アレルギーが起こったら の4つについてまとめてみました。 ちなみに,この手の話題に関しては,院内マニュアルがある病院も多いと思うので,不要な混乱を避ける意味でも, まず「自分の病院ではどういう決まりになっているのか」を確認してみることをおすすめします。 今回は,Up to date,医学会の提言,American College of RadiologyやEuropean Society of Urogenital Radiologyのを中心に比較してみたいと思います。 ヨード造影剤アレルギーという言葉の曖昧さについて ここは本題に入る前に確認です。 正直あんまり大事ではないので読み飛ばしても良いと思います。 今回の記事で扱うのは「ヨード造影剤アレルギー」ですが,ヨード造影剤を投与した後に患者さんの体調が悪くなる現象は「ヨード造影剤投与後の急性副作用」です。 Up to dateのDiagnosis and treatment of an acute reaction to a radiologic contrast agentには, Acute reactions to contrast usually occur within 20 minutes of exposure but are generally defined as those occurring within an hour. They are classified as allergic-like or physiologic based upon the clinical presentation. と記載があり, allergic-like reactionと physiologic reactionは区別されています。 allergic-like reaction(日本語では「様」反応と訳されますが)はIgEを介さないとされているため,狭義の意味ではと呼ばないとされていますが症状はと同じです。 実際には,臨床の現場で 「造影剤アレルギー」と呼ばれているものは,正確にはヨード造影剤に対する 様 反応なんですね。 まぁ,ここを正確に理解せずとも実際の臨床現場ではあまり困らないと思いますが。 これを見るとやはりヨード造影剤の過敏症の既往がある場合は,できる限り避けたほうが良さそうです。 (ちなみに,この添付文書の記載に関しては 早川先生方の書かれた 「造影剤添付文書の「原則禁忌」について考える」という記事がとてもまとまっております) Up to dateを見てみると, The rate of acute adverse reactions from nonionic low- or iso-osmolar iodinated contrast is approximately 0. 15 to 0. Fatality from iodinated contrast has been estimated at 2 to 9 per one million administrations [ ]. と,その発生率は非常に低いことが伺われます。 American College of RadiologyのContrast Manual,European Society of Urogenital Radiologyのでも同様の記載で,やはり 過去の造影剤アレルギーの既往や,,アレルギー体質などは注意すべきrisk factorとして記載されていましたが,実際にどれくらいのrisk上昇を認めるのかは記載がありませんでした。 ヨード造影剤アレルギー(ヨード造影剤投与後の急性副作用)のリスクがある場合,前投薬はどうするのか ここが,今回一番興味深かった点です。 American College of Radiologyでは,Given the tradeoffs between what is known and not known with respect to the benefits and harms of premedication, premedication may be considered in the following settings and scenarios: とした上で,こんな推奨をしています。 基本的には,「過去に造影剤で副作用のあった患者を対象に」「できるだけ検査の前から」「治療方針の決定を優先して」行うと言うような推奨になっています。 それに対して,European Society of Urogenital Radiologyでは「 Premedication is not recommended because there is not good evidence of its effectiveness」 と前投薬の推奨は特にないようです。 (ちなみに,前述の日本医学会の提言ではEuropean Society of Urogenital Radiologyも前投薬を推奨している記載になっているようですが,. 0時点での記載なので,すくなくともver10. 0ではpremedicationは推奨されていないと言うことになります) American College of Radiologyの前投薬のレジュメンは以下の通りです。 ・経口の場合 ・静注の場合 こうしてみると,たしかに使用するの量も多く,使用が躊躇われますね。 なんやかんや,リスクの層別化が難しいこともあって,結局は現場の判断ということのようです。 もしもヨード造影剤アレルギー(ヨード造影剤投与後の急性副作用)が起こったら Up to dateでも,各でもに準じた対応が推奨されています。 以前の記事()でも少し引用しましたが,日本アレルギー学会のが日本語で記載されていて,良くまとまっています。 基本的には, 1. まずはABCの確認(があればACLSに準じた対応) 2. ルートキープ,酸素投与,モニター装着,応援を呼ぶ 3. アドレナリン 筋注(成人は0. 5㎎,小児は0. 調べてみると,色々はっきりしないことも多く,すっきりしない記事になってしまいました。 ただ,「分からないことが分かる」ということが臨床の醍醐味と言うか大事なポイントだと思いますので,今後元リンクの文献も読みこんで学んでみようと思います。 それでは。 【参考文献】 1. Stella K Kang, MD, MS. Diagnosis and treatment of an acute reaction to a radiologic contrast agent. Accessed on September 28, 2019. 早川克己ら. 造影剤添付文書の「原則禁忌」について考える. 日本医学会. ヨード造影剤ならびに造影剤の急性副作用発症の危険性低減を目的とした前投薬に関する提言. () 4. American College of Radiology. Contrast Manual. () 5. European Society of Urogenital Radiology. Guidelines on contrast Agents. Anaphylaxis対策特別委員会.. 2014. まとまっているし,日本語。 の対応は全ての医療従事者が学んでおくべきと思いますので是非ご覧ください zawa99.

次の

ヨードと甲状腺[甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波エコー検査 長崎甲状腺クリニック大阪

ヨード アレルギー

ヨードアレルギーといわれている人は、多くはヨード造影剤でアレルギーがでた人です。 ヨード造影剤には、ヨード以外の物質も多く含まれています。 そのヨード以外の物質に対してアレルギーがでている人もいます。 しかし、一般的に「ヨード造影剤によるアレルギー」イコール「ヨードアレルギー」と考えている人が多いのが実情です。 頭を冷やしてよく考えてみましょう。 日本の土壌にはヨードが豊富に含まれています。 したがって、日本で収穫される野菜、果物、穀物などにはすべてヨードが含まれています。 もちろん、魚をはじめとして海産物にはヨードは沢山含まれていることは、みなさんもご存知のことと思います。 日本人は世界でもヨード摂取量が多いことで有名です。 特殊な状況下(ヨードが全く含まれていない点滴による静脈栄養でのみ治療されている人で全く口から食物を取らない場合)で数人報告がありますが、それ以外で日本ではヨード欠乏症はいままでに報告はありません。 すなわち、日本人はヨードを十分に取っているからです。 アレルギーというのは、摂取量は関係ありません。 微量でも摂取すれば、その物質がアレルギーの原因なら(アレルゲンと呼ばれます)アレルギーはでます。 放射性ヨード治療で使われるヨードは微量です。 みなさんが毎日摂取しているヨードと比べても少ない量です。 今までに放射性ヨード治療でヨードアレルギーがでた人の報告はありません。 また、放射性ヨード治療の禁忌(放射性ヨード治療を行うことが禁じられている状態)ではありません。 放射性ヨードの禁忌は、妊婦と授乳婦のみです。 ヨードアレルギーがあるからといって、放射性ヨード治療ができないということはありません。 このことを正しく理解して、適切な治療を受けましょう。

次の

【医師監修】造影剤で起こるアレルギー症状とは

ヨード アレルギー

ヨードアレルギーとは? 造影剤を使用する検査前には、必ずヨードアレルギーではないか聞く必要があります。 なぜかというと、ニュースでも話題になる アナフィラキシーショックにより最悪死ぬおそれがあるからです。 何度か検査されている方で、「一度もアレルギー反応がない」ということであれば問題はあまりありません。 (稀に以前は大丈夫でも今回は発症するおそれはあります) なので、以前体調が悪くなったとかいうことであれば担当医に相談してからまたは検査を決める段階で確認しやるかやらないかは医師の指示のもとでやる必要があります。 「ヨードアレルギーはないですか?」といってもあまりピンとこない方もいるので「昆布とか海藻類を食べても気分がわるくなったことはないか?」と聞いた方がわかりやすいかもしれません。 ヨード剤含む造影剤の検査とは? 造影剤は静脈注射で体内に入ります。 造影剤を投入するとポカポカと身体が暖かくなりますが心配はないです。 たまに、暑さを感じることがありますが不快感がなければ問題ないです。 造影剤は排尿として外に排出されますので体内には残りません。 なるべく排出を促すように検査後は水分を多めにとります。 検査時間は大体20分前後で終わります。 検査後は副作用に注意し、普段通り仕事や生活して大丈夫です。 しかし、激しい運動は避けたほうがよいです。 検査まで同行する看護師にアドバイス 18Gでサーフロでルートを確保 外来検査や病棟からの検査がありますが、点滴はあらかじめとります。 造影剤ですので18Gでサーフロでルートを確保します。 この際の固定はしっかりテープでします。 アナフィラキシーショックを考えて三方活栓を間でとりつけておきます。 アナフィラキシーショック様症状出現に気をつける 検査前にヨードアレルギーではないかを確認することはもちろんですが、アナフィラキシーショック様症状にならないか患者を観察することも大事です。 無事検査が終わってからでも気分不快を確認し、自宅に帰ってからでもなにかあったら病院に連絡することを忘れずに伝えます。 ・ヨウ素 ヨード が含む昆布や海藻類 ・冷凍食品やカップ麺類などの加工食品には、昆布や海藻(昆布エキス・海藻エキス)が入っている商品が多々あります。 病院で処方される場合は医師にヨードアレルギーがあることを話す必要があります。 ヨウ素とは「ヨード」のことでミネラル栄養素 ヨウ素とは「ヨード」のことです。 体内ではほとんどが甲状腺内に存在しています。 慢性的にヨウ素不足になるとと甲状腺刺激ホルモンの分泌が亢進し、甲状腺機能が低下してしまいます。 新陳代謝が悪くなったり、体力低下、成長障害、精神発達の遅れなど生じます。 妊娠中にも必要な栄養素で妊婦さんは意識して食事の中で栄養をとることがすすめられています。 ヨウ素を意識して栄養をとることは少ないのですが人間の体には必要な栄養素なのです。 すぐには、検査結果はでないことも多いですが(画像化に時間がかかるため)少し休んでから病院を出て行く必要もあります。 ヨードを制限する必要がある場合 ヨードアレルギーのある方はもちろん制限する必要があります。 しかし、ヨードアレルギーではなくてもヨードを制限を必要する場合があります。 それは、 アイソトープ(放射線ヨウ素)検査・治療の場合です。 ヨウ素が甲状腺に集まるという特性を利用して行うため、検査・治療を受ける患者様については、1~2週間ほど前からヨードを制限をします。 ヨード造影剤に対するアナフィラキシーショック症状と副作用 アナフィラキシーショックがなんで怖いかというと重度の場合は死ぬからです。 現に毎年何人かヨード造影剤に対するアナフィラキシーショックで命を落としているのです。 ですので、できるだけ初期症状で気づき適切な対応することが重要なのです。 即時性副作用(検査中や直後) どのくらいの頻度で副作用がでるのか?• 蕁麻疹・気分不快・かゆみ・発疹などの軽い副作用 100 人に数人• 血圧低下・呼吸困難・意識障害などの重い副作用 1 万人に数人• ショックまれに心停止などの重篤な副作用 数十万人に 1 人 最悪死亡に至ります。 当日は、大丈夫でも(アレルギー反応はなくても)次の日など検査が終わって数時間から数日後にアレルギー症状がでることもしっておく必要があります。 検査自体は、入院の必要はないので何かあれば病院に連絡するようにする必要があります。 重篤なアナフィラキシーショック症状になる場合 これらの症状が複数の臓器にわたり全身性に急速にあらわれるのが、アナフィラキシーショックの場合です。 特に、 急激な血圧低下で 意識を失うなどの「ショック症状」も1割症状として現れるとされ重篤な症状で死に至ることもありますので、看護師はその急変の対応もしっかりしないといけません。

次の